Ingredient

緑茶の成分


緑茶は健康飲料と称されることがありますが、その名の通り、実に多様で身体に良い成分がたくさん含まれています。美味しいだけでない緑茶に、いったいどのような成分が含まれ、どれほど身体に良いのか、詳しく調べてみましょう。

カテキン(茶カテキン)

緑茶が健康・ダイエット飲料と呼ばれる由縁でもあり、緑茶の代表的成分といえるのが「カテキン」です。緑茶独特の渋みは、このカテキンが元になっています。一部では「茶カテキン」と称され、茶葉に含まれる4種類のカテキン類(エピカテキン、エピガロカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート)の総称になります。茶葉に含まれる様々な成分と比較しても、茶カテキンの含有量が最も多く、全体の13~30%程度を占めます。同じ茶葉から作られるウーロン茶や紅茶にはあまり含まれないこともあり、緑茶は健康飲料として世界的に注目を集めているのです。 その茶カテキンがもたらすと言われている効能は下記のように実に多彩です。これだけの効能を期待できる成分は大変珍しく、緑茶の最大の魅力でもあります。だからこそ、多くの方が緑茶を求めているのです。

血中コレステロールの抑制・低下 ガン予防 殺菌・抗菌作用
抗インフルエンザ作用 血糖値上昇抑制作用 脱臭作用
肥満防止 虫歯予防 活性酸素の除去
血圧上昇抑制・血圧低下作用 口臭予防  

テアニン

アミノ酸の一種であるテアニンは、お茶とその他ごく一部の植物にしか含まれない貴重な成分であり、緑茶の旨みや甘みのもとになるものでもあります。同じ茶葉から取れた紅茶などにも多少は含まれますが、緑茶の含有量は群を抜いています。 人の脳はリラックスしているとアルファ波が放出されますが、テアニンを摂取すると、そのアルファ波が増大することが分かっています。そのため、テアニンはリラックス効果が極めて高く、脳や神経機能を調節する働きを持ち、そして、それこそが「緑茶を飲むとホッとする」といわれる由縁なのです。

リラックス作用 血圧低下作用 脳・神経機能調節作用

ビタミンC

健康や美容効果の高いことでおなじみのビタミンCも緑茶には大量に含まれており、その量は、ビタミンCの含有量が多いことで知られる「ほうれん草」の3~4倍にものぼります。 一方でビタミンCは熱に弱く、加熱などの調理が困難であるため、実際のところは摂取が難しいとも言われています。しかしながら、緑茶の場合はその心配がありません。それというのも、緑茶に含まれる「カテキン」と結びつくことで、ビタミンCは壊れにくくなるという性質があるためです。そのため、緑茶を飲むことでビタミンCを大量に摂取することができ、美容・健康効果を期待できるのです。

皮膚や粘膜の健康維持 活性酸素の除去 疲労回復
美白効果 血中コレステロールの抑制・低下 リラックス作用

カフェイン

コーヒーなどに多く含まれ、覚醒効果のあることで知られるカフェインは、緑茶にも含有されています。頭をスッキリさせてくれることから、仕事の前や最中にカフェイン摂取を心がける方も多くいますが、一方で副作用もあり、たとえば強い興奮作用が働いてしまったり、胃がもたれやすくなったりするというデメリットも見受けられます。 しかし、緑茶の場合は違います。緑茶に含まれるテアニンは、カフェインの効果を緩やかに浸透させるという特性を持つために、非常に穏やかな覚醒効果をもたらしてくれるのです。身体への刺激も少なく、カフェインを摂取するには理想的な飲料となっているのです。

覚醒作用 脂肪燃焼助長作用 持久力の増加
二日酔いの防止 利尿作用 疲労回復

香気成分

緑茶には実に多様な香りの成分が含まれており、その種類はおよそ300種類に上ると言われています。そのすべての成分が現在の研究で解明されているわけではなく、依然として効能に関しては未知の部分も多いのですが、その独特の香りは非常にリラックス効果が高く、茶香炉などを利用したアロマテラピーにも取り入れられ、高い人気を誇っています。

リラックス作用    

ビタミンB2

ビタミンB群の一つであるビタミンB2には、健康な皮膚や髪の毛を作り、また粘膜を保護する働きがあります。そのため、ビタミンB2の欠乏は口内炎や肌荒れ、脱毛などの髪の問題を引き起こす原因となることも多々あります。さらに、がんや生活習慣病の予防にもつながると現在の研究で分かっており、注目を集める栄養素の一つとして挙げられています。

皮膚や粘膜の健康維持    

ビタミンE

抗酸化作用を持つビタミンEは、老化防止を促す若返りの栄養素として多くの注目を集めています。特に緑茶の含むビタミンE量は極めて多く、ほうれん草の20倍に及び、緑茶よりビタミンEの含有量の多い食物はほとんど存在しないほどです。その一方で、ビタミンEは残念ながらお湯に溶けださないという性質があります。そのため、緑茶のビタミンEを摂取するためには、茶殻を食べるか、茶葉を丸ごと摂取できる「微粉末茶」などの緑茶を選ぶ必要があります。

活性酸素の除去    

βカロテン(ビタミンA)

βカロテンはプロビタミンAと呼ばれ、体内で後にビタミンAに変換される栄養素のことを言います。緑茶に含まれるβカロテン量は他の食物と比較しても多く、同じくβカロテン量の多いニンジンの約10倍に及ぶと言われています。また、変換後のビタミンAには、目に関する機能を健康・正常の状態に保ち、視力を維持する役割があります。そのため、ビタミンAの不足は夜盲症の原因につながると言われています。 βカロテンもビタミンEと同様お湯に溶けださない成分となっているため、茶葉を直接摂取できる微粉末茶や茶殻を使った料理などで摂取することが出来ます。

視力の保持    

葉酸

ビタミンB群の一種である葉酸は、赤血球の形成を助長する栄養素になります。動脈硬化の予防に効果があるといわれ、かねてより注目を集めていましたが、近年では神経管閉鎖障害という新生児の病気の予防につながることが分かり、妊婦に推奨されるようにもなりました。さらに、アルツハイマー病、痴呆症、大腸がんの予防にもつながる可能性が出てきており、現在もっとも期待を寄せられる栄養素の一つになっています。とりわけ緑茶の含む葉酸量は極めて多く、全食物の中でもトップクラスに挙げられる程です。

赤血球の形成の助長 動脈硬化の予防  

サポニン

緑茶の苦みやえぐみのもとになるサポニンは、茶葉にごく少量含まれており、抹茶の泡などに関係のある成分とみられています。元来、抗菌作用があることで知られていましたが、昨今の研究では抗インフルエンザ作用や血圧低下作用があることが分かってきました。抗アレルギー作用があることも確認されていますが、一方で、現在でも未解明の部分は多く、今後の研究に期待の持てる栄養素と言えます。

抗菌作用 抗インフルエンザ作用 血圧低下作用

フッ素

フッ素には歯のエナメル質を作り、酸化して弱まった歯を再生・強化してくれる役割があり、歯磨き粉やチューインガムなどに用いられることもありますが、このフッ素は緑茶にも含まれています。そのため、カテキンの抗菌作用と組み合わさることで、高い虫歯予防の効果を発揮してくれます。

虫歯予防    

クロロフィル

クロロフィルとは茶葉の葉緑素のことであり、この葉緑素の量によって、緑茶の色の違いが生じます。クロロフィルには強力な消臭作用があることから、チューインガムやその他消臭剤関係の商品に用いられることも多々あります。

消臭効果    

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